Japanische Klassiker mit Furigana
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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme
憐れんだりしていると、罰が当るぞ。帽子を脱いで、この絵に敬礼してればそれでいいんだ君たちは。
テオ (感動して立ち上っている)ほ、ほんとうですかゴーガンさん? ほんとうにそう思いますか? すると、兄は、兄は、もう立派な一人前の画家になったと思ってもよいのでしょうか?
ゴー なんですか? ……(不愉快そうな顔でそちらを見る。テオの感動が、この男には軽薄に見えて、不快なのである)
テオ いえ、もしそうだとすれば、私は弟としてどんなに嬉しいか! ありがたいのです! 兄のことを、めんどう見て来た甲斐があって私は、この――ゴーガンさん、ありがたいのです! 私は、私は兄のためなら、どんなことでもします! どうか、頼みます、兄のことを、ゴーガンさん、よろしくお願いします!(パラパラと涙を流し、ほとんどオロオロせんばかりに言う)
ゴー ふむ。……(相手を全く軽蔑して、ムッとして、三、四歩テオを避けながら)どんなことでもしますと言っている人が、ホンの先程までは、一緒に暮すことさえ出来ないと言っていた。
テオ (相手の言葉を理解しないで)兄のためなら、私は私の持っている一切のもの、血液を全部でも、命でも、やります! どうか頼みますから――