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Japanische Klassiker mit Furigana

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ほのおのなかにうたう

焔の中に歌う

野村 胡堂

Lesen Sie 焔の中に歌う (ほのおのなかにうたう) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.476 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

五

けれども、私を見舞った恐ろしい運命は、そんな生優しいものではありません。御覧なさい」

歌姫はフラフラと立ち上りました。青磁色の羅はやや崩れて、黒髪もあやうく乱れて居りますが、その美しい面には、何んかしら必死の色があって、深井少年に一言の反抗も許しません。

「サア」

手を取って導かれたのは、奥の奥の、美しく整った小室、真珠色の光の漲って居る中です。

「深井さん、私の恐ろしい秘密をよく見て置いて下さい、私はこんなに美しく生れついて、千万人に恋い慕われ乍ら、一つもその恋を受け入れることの出来なかったのは、こうした秘密があったからです」

ピンと扉へ鍵をかけて、その鍵を窓から外へ、

「アッ」

と言う間もありません。

羅へ自分の手がかかると、ベリベリッと破れて、下から一糸纏わぬ妖艶無残の姿、首筋から胸の線の柔らかな美しさが、一寸淀んで、ほのかに紅を含む玉の乳房もあらわに、スックと立った歌姫の裸像、まのあたりそれを見た深井少年は、思わず、

「オッ」

と声をあげて、両手に顔を埋めたまま、めり込むように安楽椅子の中へ倒れました。

五

深井少年は密室で何を見せられたか、もとより詳しい事はわかりませんが、後に人に漏らした口吻から察すると、美しい名歌手、駒鳥絹枝の下半身――腰から膝関節の上まで――は、絵に描いた人魚のように、ベットリ銀色