Japanische Klassiker mit Furigana
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ぼんのうひぶんしょ
煩悩秘文書
林 不忘
Lesen Sie 煩悩秘文書 (ぼんのうひぶんしょ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.705 Zeichen · 173 Bildschirme
しかも、主従関係を隠し、供の連中などは変装同様のいでたちで。
そして、面を覆って、それに、毎夜丑満を選んで入浴する。おまけに、湯へ人の来ることを厳禁して。
一行は、殿様を朋輩あつかいに、酒を飲んで毎日騒いでいればいいのだから、退屈だが、大よろこび。しかし、湯は、金創にきく猿の湯である。こんな暴風雨の晩も、欠かさず入浴りに行くところをみると。――
さては、出羽守のからだは、秘すべき刀傷でも持っているのか。
それはとにかく、この辺鄙な山の湯と、二万八千石の大名と――これにはおおいに事情がなくてはならない。
狂笑剣
ど、ど、どうっ! と屋根を轟かし、この藤屋を揺すぶって、三国おろしが過ぎる。
二つ三つそこここに立てた行燈の灯が、すうっと薄らいで、また、ぱっと燃え立つ。
酒乱の中之郷東馬、山路主計らの赤い顔が、瞬間、朱盆のように浮き上って見える。
「さあ! 殿のお声掛りじゃ。天下晴れて娘を引き摺って来い。」
「君命、もだしがたし――か。」
そんなことを言って、川島与七郎は、足早に階段を上って行く。
さかずきを口に、誰かが、
「君命ときた。こういう君命なら、貴公、いつでも引き受けるだろう。