Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくだんたいへいき
爆弾太平記
夢野 久作
Lesen Sie 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.653 Zeichen · 98 Bildschirme
そいつが友吉親子の顔を見知っていたので、それとなく貰い下げて追い放した奴を、外海で待伏せていた配下の奴が殺ったものに違いないね。……もっとも友吉おやじがその筋の手にかかったのはこの時が皮切りだったから、或は余計な事でも饒舌られては困る……という算段だったかも知れないがね……。
とにかく、そんな訳で舟を漕ぎ漕ぎ友太郎の話を聞いて行くうちにアラカタの事情がわかると吾輩大いに考えたよ。……待て待て……この子供を育て上げて、この復讐心を利用しながら爆薬漁業の裏道を探らせたら、存外面白い成績が上がるかも知れん。かなり気の永い話だが五年や十年で絶滅する不正爆薬ではあるまいし、急がば廻われという事もある。それにはこの死骸を極秘密裡に片付けて、忰を日蔭物にしないようにしなければならぬ。普通の墓地に葬って墓を建ててやらねばならぬが、何とか名案は無いものか……と色々考えまわしているうちに釜山港に這入った。そこで夕暗に紛れて本町一丁目の魚市場の蔭に舟を寄せると、吾輩の麦稈帽を眉深に冠せた友吉の屍体を、西洋手拭で頬冠りした吾輩の背中に帯で括り付けた。片手に友太郎の手を索いて、程近い渡船場際の医者の家へ辿り付いたものだが、その苦心といったらなかったよ。