Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
Lesen Sie 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.908 Zeichen · 204 Bildschirme
しかし、ざんねんなことには、その人物は、だいぶん遠くにいるために、どのような顔をした人間だかはっきりわからなかった。と、ここでは、そのへんにとどめておく。
面会のしらせ
きょう午後十時に、興行をしまったら、黒川と房枝は、しめしあわせて、東京丸ノ内のネオン・ビルの前へ急行することに、二人の打合せができた。
(むこうに待っているのは、何者かはしらないが、あったうえで、よく話をして、ミマツ曲馬団の上に、この上ひどい危難をかけないようにしてもらおう)
と、これは新黒川団長の決心だった。
「おい房枝、あんまりしおれていると、他の団員にあやしまれて、あのことが外へ知れてしまうぞ。すると、とたんに、どかーんだから、わしはいやだよ。ここはひとつ元気を出して、興行中は、あの花籠事件のことを忘れていておくれ。おい、房枝」
「はい、団長さん。あたし、大丈夫よ」
そういって房枝は、けなげにも、顔をあげて、むりにほほえんだ。
すると、ちょうどこのとき、団員の女の子が、かけこんできた。
「あら、房枝さん。こんなところにいたの。ずいぶんさがしたわ。おや団長さんもここにいらしったの」