Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
Lesen Sie 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.908 Zeichen · 204 Bildschirme
そしてそのときにトラ十が帆村にうちあけたところによると、彼も彼の父も、ともに日本人ではなく、中国人であり、本当の姓は楊氏というのであった。トラ十いや楊重庭は、そうときまると、自分の身をまもるために、それ以来、日本人に化けたのである。
さて、帆村の推測は誤りなかった。間もなく、この山の上に、ターネフ邸の怪爆発事件の報告がされた。なんでも、爆発現場はものすごいことになっているそうで、あのうつくしい花壇はどこへ飛び散ったか、花の首一つ落ちておらず邸宅も爆発と同時に、その半分が吹きとび、その残りもあと五分ほどのうちに紙のように燃えつくしてしまったそうである。今更おどろかされるBB火薬の威力であった。
これは、その後の話であるけれど、ターネフ一味もトラ十も、ついに永遠に姿を見せなかった。だから、トラ十がターネフに恨をのべにいって、爆薬に火をつけてあの戦慄すべき最期をとげたことは、帆村たちの推測によるだけであった。しかし帆村の推測は、前後の事情から考えて、多分まちがいのないことのように思われる。
かくして世界骸骨化本部がターネフ首領たちを使って日本一の工場を一せいに破壊しようとし、世界人類の平和生活に大きなひびを入れようとした戦慄すべき陰謀は、きわどいところで防ぎとめられた。