Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうじんはわらう
狂人は笑う
夢野 久作
Lesen Sie 狂人は笑う (きょうじんはわらう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.853 Zeichen · 26 Bildschirme
着物でも、住居でも、料理でも、酒でも、香料でも……ね……御存じでしょう……エロの方面でも何でも、個人的な享楽機関と来たら、四千年の歴史を背景にしているだけに、スバラシイ尖端的なところまで発達を遂げているんです。
……ですからタッタ一つのお茶といったような問題に就いても、ドエライ研究が行き届いているに違い無い事が、すぐに想像されるでしょう。
全くその通りなんです。しかも日本人なんかがイクラ想像したって追付かない位、メチャクチャな発達を遂げているのですが、その中でも亦、特別誂えの天下無敵の話っていうのが、この崑崙茶の一件なのです。
先ず、支那の奥地の四川省から雲南、貴州へかけて住んでいる大富豪の中で、お茶の風味がよくわかって、茶器とか、茶室とかの趣味に凝り固まった人間が居るとしますかね。又は酒や、女や、阿片や、賭博なんかでも、あらゆる贅沢をし尽した道楽気の強い人間が、今度は一つ、お茶の趣味に深入りしてやろうと決心したとしますかね。いいですか。そこで何でも彼でも良いお茶良いお茶と金に飽かして、天井知らずに珍奇なお茶を手に入れては、それを自慢にして会合を催したり、ピクニックを試みたりして行くうちには、キット崑崙茶を飲みたいというところまで、お茶熱が向上して来るのです。