Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうかしあかちょこべえ
狂歌師赤猪口兵衛
夢野 久作
Lesen Sie 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.418 Zeichen · 79 Bildschirme
「さようさナア。三人一緒にお寺参りさっしゃる事もないでは御座いませぬが、それよりお島どんがタッタ一人で、よく前の奥さんのお墓を拝みに見えました」
「前の奥さんのお墓を拝みに……なるほどなあ。そげな事じゃないかと思うた。イヤ良え事を聞きました。話の筋が通って来ます」
「そうしてなあ良助さん。そのお島どんがなあ……御存じかも知れんが、当寺の本堂の……ホラ……あすこの裏手に住んでおりまする非人の処へイツモ立寄って行きましたそうで……これは寺男の話で御座いまするが……」
「ハハア。あの非人の歌詠みの赤猪口兵衛の処へ……」
「ホオ。良助さん。あの非人を御存じで……」
「知っておるにも何も、私とは極く心安い仲で……ヘヘエ。あの赤猪口爺の処へ、そのお島どんが来おるとは知らなんだ」
「ヘエ。滅多に見えませんがなあ、お島どんは……それでも御座るとアノ非人を相手に長い事話し込んで御座ったという話で……」
「イヤ。重ね重ねよい事を聞きました。ところでその赤猪口爺は今おりますかなあ」
「さあ。今朝は珍しゅう早よう何処かへ出て行きおったと寺男が申しておりましたが……」
「ナニ。今朝早よう……ふうむ……」