Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おおかみのかい
狼の怪
田中 貢太郎
Lesen Sie 狼の怪 (おおかみのかい) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.063 Zeichen · 10 Bildschirme
背の高い女は若い女の方を見た。
「これがいい方だからかまわないようなものの、他の方であったら、どんな目に遭わされるかも判りませんよ、もうこれに懲りて、こんなことをなされてはいけませんよ」
若い女はまたしても笑いだした。
「でね、この方が、送ってくださると言ってらしたところよ」
「それは、どうもすみません」
背の高い女はこう言ってから、
「お嬢さんは、私がもうお伴れいたしますが、貴方様は、これからどうなされます、もし、おかまいがないなら、私の方へお泊りなされては如何でございます」
「いや、それは、今もお嬢さんにお願いしてたところです、私はこの下の村の猟師ですが、獣を追駈けてるうちに、日が暮れてしまって、しかたなしに寝てた者ですから、お嬢さんをお送りして、簷の下でも拝借しようと思っておりました」
「それでは、どうぞ、何もおかまいいたしませんが、私の方はお嬢さんと二人きりで他に何人もおりませんから」
三人は小さな山の畝りを東の方へ越していた。背の高い女は、若い女の乳母であった。章はこうして山の中に、二人の女が暮しているのが不思議でたまらなかった。
畝りを越えて降りて往くと、谷の窪地になって一軒の家が月の下にすぐ見えてきた。