Japanische Klassiker mit Furigana
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ろうしつき
狼疾記
Lesen Sie 狼疾記 (ろうしつき) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.540 Zeichen · 47 Bildschirme
ただ、結果だけが必要なのだが――彼もまた、途中の一切の思索とか試錬とか、そういうものを抜きにして――そんなものには、とても堪えられない。そんなものに真正面からぶつかって行く勇気も根気も無い――ただ結局の所、ぎりぎり結著の所だけを聞きたいと思うのであった。(誰に? 神に?)「一体私たちの魂は不滅なものですか? それとも、肉体と共に滅びてしまうものですか?」不滅だという答を得たところで救われるとは思わないが、(というより、死を厭う気持の中には、自我の滅亡への恐れということの外に、現在の我の存在形式への愛着が大いに含まれていると思われたが、それをはっきり見定めることは彼には出来なかった)何としても「我」が失くなるなどということは堪らないし、それに、(これは第二次的なことだが)人間の誰もが、こんな恐怖を味わわねばならぬように出来ていることが何としても不都合に思えたのである。「永遠に生きることの恐ろしさ」? それはまた、別の話だ。俺たちは今そんな事を考える必要はない。それに、それはいわば、金の使い途に頭を悩ます金満家の贅沢ではないか、と当時の三造は、そんな風に思った。