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Japanische Klassiker mit Furigana

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ねことしょうぞうとふたりのおんな

猫と庄造と二人のおんな

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 猫と庄造と二人のおんな (ねことしょうぞうとふたりのおんな) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.020 Zeichen · 131 Bildschirme

Aozora Bunko

夫婦が仲好く暮すようにして、こんな手紙などてんで問題にならなかったと云う所を見せてやり、二人が同じようにリリーを可愛がって、とても手放す気がないことをもっとハッキリ知らしてやる、―――もうそれに越したことはないのであった。

だが、生憎なことにこの手紙の来た時期が悪かった。と云うのは、ちょうどこの二三日小鰺の二杯酢の一件が福子の胸につかえていて、一遍亭主を取っちめてやろうと考えていた矢先だったのである。一体、彼女は庄造が思っているほど猫好きではないのだが、庄造の気持を迎えるためと、品子への面当てと、両方の必要から自然猫好きになってしまい、自分もそう思えば人にも思わせていたのであって、それは彼女がまだこの家へ乗り込まない時分、蔭で姑のおりんなどとグルになって専ら品子の追い出し策にかかっている間のことだった。そんな次第で、此処へ来てからもリリーを可愛がってやって、精々猫好きで通していたのだが、だんだん彼女はその一匹の小さい獣の存在を、呪わしく思うようになった。何でもこの猫は西洋種だと云うことだったが、以前、此処へお客で遊びに来て膝の上などへ乗せてやると、手触りの工合が柔かで、毛なみと云い、顔だちと云い、姿と云い、ちょっとこの辺には見当らない綺麗な雌猫であったから、その時はほんとうに愛らしいと思い、こんなものを邪魔