Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さるとびさすけ

猿飛佐助

織田 作之助

Lesen Sie 猿飛佐助 (さるとびさすけ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.413 Zeichen · 60 Bildschirme

Aozora Bunko

狐狸か、天狗か、森の精か」

と、呟いた途端に、カラカラと高笑いが聴えたが、姿は見えなかった。

「誰だ? 笑うのは」

「あはは……」

「うぬッ! またしても笑うたな。俺のアバタ面がおかしいか」

「あはは……」

「無礼な奴! 姿を見せずに笑うとは高慢至極! さては鳥居峠の天狗とはうぬがことか。鼻をつく闇に隠れて俺をからかうその高慢な鼻が気にくわぬ。その鼻へし折って、少しは人並みの低さにしてくれるわ。やい。どこだ。空ならば降りて来い。二度と再び舞い上れぬよう、その季節外れの扇をうぬが眼から出た火で焼き捨ててくれるわ。どぶ酒に酔いしれたような、うぬが顔の色を、青丹よし、奈良漬けの香も嗅げぬ若草色に蒼ざめてくれるわ!」

相も変らぬ駄洒落を飛ばして、きっと睨みつけると、あやし、あやし、不思議の檜はすっと消えて、薄汚い老人がちょぼんと眼の前に立っている。

手足は土蜘蛛のように、カサカサに痩せさらばえて、腰は二重に崩れ、咳いたり痰を吐いたり、水洟をすすり上げたり、涎を流したり老醜とはこのことかむしろ興冷めてしまったが、何れにしても怪しい。

「神か、仙か、妖か」

と、まず問うたところ、