Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.583 Zeichen · 240 Bildschirme
あなたのお気持ではユリが行って、何が出来なくてもいいから御一緒に暮すことをおのぞみでしょう。お母さんのお手紙をよんだとき閃くようにそう思いました。それがあなたのお気もちでしょうと。けれどもブランカとしては、どうしてもこのままあちらへ行ってしまって、どうなるか先の分らない生活へ入るのは余り切ないのです。そちらへ一度でも行って、お目にかかって、あなたがそうしろと仰云れば、ブランカは自分に与えられた義務だと思って、或はもう二度とお目にかかれなくなってしまうかもしれない場所へも行くだろうと思います。ここや東京やそちらと全く雰囲気の違う(家ではなくてよ、地方としてよ)あすこのことを考えると、あなたは誇張とお思いになるかもしれないけれども、わたしは涙を落さずに行く決心が出来ません。どうしても一度おめにかからないうちはいのちを惜しいと思います。
わたしの二ツに挾まれた切ない心もちを御憐憫下さい。そして何かよい智慧をかして頂けたらと思います。多賀ちゃんに何かとお力になるように手紙出しました。
今までとちがってあれこれの事情を綜合して考えると、お母さんのおこころのうちを思いやらずに居られません。