Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.583 Zeichen · 240 Bildschirme
きのうは三越へ降りたついでに、輝と勝のためおもちゃを買いました、其は色も何もついていない、ちょいとした積木ですが、二つで十一円何十銭かでした。ほんの小さいものなの。わたしのわきで、子供をおんぶしたおかみさんが、三十何円かおもちゃを買いました。どんなのかと思ったら、三つほど小さい箱が重って渡されました、ズック製の犬と何かのゲームよ。しかし考えてみると、木とか布とか、今は貴重な品なのだから高価なのは尤もね。でも、苦笑いたしました、島田の田舎の、ものがまだゆとりあるところで、こんな木片のおもちゃが五円も六円もすると誰が思ってみるだろうか、と。
もし切符が買えて、行けたらば、ゆっくりしていろいろ御役に立って来ましょう、どうかその点は御安心下さい。何しろ行ったらばなかなか帰れないだろうと(又切符や制限で)それを心配している位ですから。島田も状況によっては、もっと山の方へ子供やお母さんはお住みになる方がいいかもしれませんね、線路に近いし、すぐうしろは光への大道路だから。あっちも決して油断はなりません。特に今後は。光井から島田へ来るようになるかもしれないわね。