Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme
今年は花も実もある暮しが出来そうですね。去年のうちに相当耕された土地に、本年はやさしい肥料がいかにもたっぷりという感じで。そして、それがどんなに必要だったでしょう。どんなによく作用しているでしょう。どんなに、それなしには伸びられぬという種類のものでしょう。その程度の深さ、おわかりになるかしら。楽々として、而もたゆみなく努力してゆくことにある愉しさ。それでなければ仕事など出来ない、単なるむこうっ張りや力こぶを入れた態勢では。いろいろのことから次第に奥ゆきのあるところまで生活がたぐられてゆき、それに準じて足どりも進むところは興味つきぬものがあります。二人の生活が血行よく循環して、現実的に豊富化されてゆくこと。歴史における意味についての理解から来る全面的な肯定が、初歩の時代に(生活の)ややロマンティックな光彩を添え、それはそれとしてやはり当時における真実であったのが、追々成熟して来て、結ばれかたは一層ときがたいものとなり、生活の成果も現実的に強固の度を増して来るという推移は、実に実に味が深い。一つ一つの段階がふっきれてゆくには時間がいるものですね。よい薬をたっぷりと体にしまして、私はあなたの数々のグッド・ウィッシェズに応え、枝ぶりよい花や、つやのよい実を生んでゆきたい。