Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme
十四日の朝ついて、十五日は一日茶の間にいて、昨十六日、日曜日面会いたしました。実にようございました。隆ちゃんは二十一日に立つことが、その前の晩の点呼のとききまったのだそうでした。電報うとうかと思っていたが、どうせきょう来るというのだから、びっくりさせる迄もないと思って出さざったと云って笑って居りました。去年会ったときよりは大分肥って大きくしっかりして、すっかり馴れた風です。班のものが皆可愛がってくれる由。ねえ、わかるでしょう? 可愛がらずに居れないところが隆ちゃんにある、当然だと思いました。只おとなしいなんかという受動的なのではないから。やることバリバリやっちゃる、そういうまけん気と、一種独自なやさしさ、おとなしさが伴っていて、本当に私だってかわいいと思うのですもの。昨日は最後の外出で、六時まででした。曇り天気で、お母さんと私とはどんな土砂降りになってもいいように雨合羽を着て、下駄に雨傘といういで立ち。広島の相生橋というところで降りて、桜の咲いている一寸した土堤から下へおりて連隊へゆき暫く待っているとすっかり外出の服装で、長い劒を吊った隆ちゃんが出て来ました。