Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme
文明史、芸術史の一定の特徴のなかでは、若いジェネレーションの犠牲はすくなくありませんね。
今夜はこれから風呂をつかって早くねます。明日はどんな都合かと思いながら。今はこのテーブルのまわりに一家がかたまっていて、咲枝は「どうしたんでしょう、平気だわ、すこし気がひけちゃう」と云いながら太郎のシャツを型紙で切って居ります。ラジオが何か音楽をやっている。アボチンがラジオの横でダッチャンと何か喋りながら、ラジオのどこかをひっぱって音を大きくしたり小さくしたりしています。小さくなると戸外の雨の音がきこえて来ていい心持です。
生れる赤ん坊の名がまだきまらず、あなたに一つ考えていただこうかという評議もあります、次郎というのに上一字つけたいのですって。男ならば。私はたちどころにあなたの字を貰えばいいと思うけれど、次郎には似合いません、それに中條という姓にも。女の児だったらと、これもまだ不明。桃の花は美しいわね、いかにも女の子でしょう、桃子はいいと思いますが、いかが? 字に書くとしかし條という字と桃という字とは感覚の上でしっくりしませんね、むずかしいものです、あなたはどんな名がおすきかしら。