Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme
う、ねえ。
どんな偉い人間にも、普通の人としての面がある。そういうことをよくいうが、やっぱりこれもいわゆるリアリズムです。偉さの種類、普通さの種類、それぞれが内容にふれてはとりあげられないまま、多元的にいわれたりして。前の女の場合を仮りに云えば、その女のひとの稚ない善意にたかったバチルスこそ、見のがされないものなのだから。
考えること、感じることの多いこと、多いこと。何と多いでしょう。「貧しき人々の群」、「伸子」、「一本の花」、そして「雑沓」とともに今日を経験しつつあるということ。そういう過程について考えます。そしてニヤリとする。あなたが去年、わたしが、「雑沓」を、書くべきように書けている筈がないんだときめつけていらしたことを思い出して。去年そういわれたことが当っているということが、いまになってまざまざ分るから、わたしがそういえば、あなたにしろ、やっぱりニヤリとなさるところもあるでしょう? 書くべきように書けないという範囲での自覚と、そこを一歩出て、では、どんなところで(心のありよう、ね)書けるかと会得されるということとの間には断然ちがうものがありますから。