Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme
中位のものはない。うれない。それから実にハアハア笑ったのはね、イナゴ、田圃のいなご、あれは米をたべて秋肥ったのを体の養生のために人間がたべます、薬のように。そのイナゴはスフ入りになって利かないというの。可笑しいでしょう。イナゴはスフが何故か大変すきなのですって。歯ざわりがいいのでしょう。スフの野良着をきて出ると、イナゴがワラワラとびついて来て忽ちくい切られてしまう。スフ入りイナゴとなるわけです。だからイナゴも去年迄よ。これは実際の話です、ですから野良着のことは本気な問題よ。計らざるユーモアです。
山梨あたりも炭俵はホグシて、新聞の上へ炭を小さい山盛りにしてこれでいくらと売っている由。うちの炭は組合から一俵来ました。来月も来るでしょう。本月は去月配給しなかったところへ配給した由。春を待つ心切ですね。三月になれば炭の苦労はなくなるから。でもうちなんかまだ楽です、気持の標準が、炭なしのところにあるのだから。
片山敏彦氏が、アランの「文学語録」を訳したのをくれました。この片山さんはロマン・ロランのスウィス時代親しくした唯一の日本人で、フランス語が専門で、パリでマルチネの家へつれて行ってくれたりした人ですが、アランの紹介をこの人がするのは結構です。