Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme
そして、もうパンたべているのですって。大笑いしているの。きっと、あの天井の低い自動車にスーと入れられるとき峠越してしまったのだろうって。それでも翌日は家じゅう大消毒。まだプンプンです。この間うち、マグロが珍しく入荷して、それでああいう病人が続出しました。珍しいから刺身と云うことになり、それでやられるのね。あのひとは事務所へ出ると昼はどうしてもそとだからそれでやられたのでしょう、あとは皆健在。しかし検査はあるでしょう、それも規定だから。お医者が几帳面な人だからキマリどおりにするのです。その方が子供たちのために安全ですけれど、困ることも困ります。少くとも二週間カンヅメですから。
全く疲れてかえったらその騒ぎで亢奮して又駒込まで私としての全速力でかけつけたりしたから、ひどくつかれてね、きょう、やっとこんな手紙もかけます。もう大丈夫近くなりました。きのうも一日床をしいてふらふらしていて、昨夜からけさにかけ十二時間ほど眠りましたから。疲れてねむくて眠れればいいのよ、もう。疲れすぎると不安定で一時間二時間おいてはちょくちょく目をさますから駄目ですが。病気前は、こんな細かい違いなんか無頓着だったのにね。