Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうき
獄中記
大杉 栄
Lesen Sie 獄中記 (ごくちゅうき) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.988 Zeichen · 58 Bildschirme
最初の一字の甘しとしただけがいささか覚束ないように思うけれど、まず僕等の今の生活と言えば、まさにこんなものだろうか。妙なもので、この頃は監獄にいるのだという意識が、ある特別の場合の外はほとんど無くなったように思う。」(堺宛)
この蚊帳で思い出すが、ある夜、暑苦しくて眠れないので、土間をぶらぶらしている看守に話しかけた。
「少しくらい暑くたって君等はいいよ。僕はさっきから蚊帳の中に寝ている君等を見ながらつくづく思ったんだ。こうして格子を間にして君等の方を見ていると、実際どっちが本当の囚人だか分らなくなって来るよ。」
看守は笑いながらではあるが、しみじみとこぼして言った。
それからしばらくして幸徳に宛てた手紙を出した。
「暑かった夏も過ぎた。朝夕は涼しすぎるほどになった。そして僕は『少し肥えたようだね』などと看守君にからかわれている。
「この頃読書をするのにはなはだ面白いことがある。本を読む。バクーニン、クロポトキン、ルクリュ、マラテスタ、その他どのアナーキストでも、まず巻頭には天文を述べてある。次に動植物を説いてある。そして最後に人生社会を論じている。やがて読書にあきる。