Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうき
獄中記
大杉 栄
Lesen Sie 獄中記 (ごくちゅうき) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.988 Zeichen · 58 Bildschirme
そして当時のありがたい旧刑法のお蔭で、新聞紙条令違犯の二件を除く他の三件は併合罪として重きによって処断するということで、電車事件の二カ年もまたすでに勤めあげた屋上演説事件の一月半もすべて赤旗事件の二カ年半の中に通算されてしまった。いわばまあゼロになっちゃったんだ。
検事局では地団太ふんでくやしがったそうだ、そうだろう。保釈中に三度も牢にはいっているのに、保釈中だということをすっかり忘れていたんだ。しかし僕の方ではお蔭さまで大儲けをした。が、その年の十月から今の新刑法になって、同時に幾つ犯罪があっても一つ一つ厳重に処罰することになったから、もう二度とこんないい儲けはあるまい。
それで二十七の年の暮、ちょうど幸徳等の逆徒どもが死刑になる一カ月ばかり前にしばらく目でまた日の目を見て、それ以来今日までまる七年の間ずっと謹慎している。
だから、僕の獄中生活というのは、二十二の春から二十七の暮までの、ちょいちょい間を置いた六年間のことだ。そして僕が分別盛りの三十四の今日まだ、危険人物なぞという物騒な名を歌われているのは、二十二の春から二十四の夏までの、血気に逸った若気のあやまちからのことだ。