Japanische Klassiker mit Furigana
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ししはしせるにあらず
獅子は死せるに非ず
小栗 虫太郎
Lesen Sie 獅子は死せるに非ず (ししはしせるにあらず) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 641 Zeichen · 2 Bildschirme
「シュピオ」に、終刊号が出ることになった。
われわれは、ほぼ所期の目的を達成したのであるから、此処で終止符を打つことにする。
人は惜しまれ……花は爛漫のとき……そして「シュピオ」は、もっとも売れつつある高潮期に幕をおろす。もちろん、営業部からは続刊の希望もあったが、すでに一年間とさだめた終刊の時期も過ぎているので、名残り惜しいが燈台の灯を消すことにした。
では……何故、売れつつある雑誌を止めるのか。
それは、当初の目的とする優秀新人の出現に、通巻十二号の今となってもまったく見極めが付かないからだ。斯界の、萎靡沈衰は作家各自より、新人諸君に於いてもっとも甚だしいとする。従って、いかに営業部が続刊を迫るとも、もうわれわれにはこの上の情熱がない。
売れる――が、「シュピオ」に於いてはそれが目的ではない。ただ、唯一の機関、それあるのみだった。
それから、終刊に就いては、もう一つ事情がある。
それは、「シュピオ」という捨石によって……、せめて一年間も刊行を続けたならば、あるいは他に、専門誌が生れはせぬかと云うことであった。しかし、いまではその機運もなく……沮喪にかさね、最後の十二巻目が来てしまったのである。