Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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めずらしいさかもり

珍しい酒もり

小川 未明

Lesen Sie 珍しい酒もり (めずらしいさかもり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.498 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

南の方は、こちらよりは、ずっと日が長いように思われますが、それでも、国王は、短いといって、嘆いていられたほどであります……。」と、お答え申したのでした。

北の国王は、不思議のように思われました。自分には、どうして南の国のような、楽しいことがないのだろうかと、かなしく思われたのでした。

「自分は、明けても、暮れても、この単調な景色を見るのに飽きてしまった。やがて、広い野原は、雪におおわれることであろう。どうして、自分には、そうしたおもしろいことがないのであろうか?」と、おっしゃられました。

家来は、王さまの顔を見上げながら、

「南の国王も、かつては、お怠屈でいらせられたようでございます。しかるに、一度、城下にさまよっています、あらゆる哀れな宿なしどもをお集めなされて、ごちそうなされ、彼らが見たり、聞いたりした、珍しいことを、なんなりと言上いたせよと、命令あったために、彼らは、いろいろのことを申しあげたのでありました。彼ら、宿なしどもは、北といわず、南といわず、西といわず、東といわず、平常諸方をあるきまわっていますから、世の中の不思議なことを知っていました。