Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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げんだいのさじゅつ

現代の詐術

坂口 安吾

Lesen Sie 現代の詐術 (げんだいのさじゅつ) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.471 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

なぜであるか。権力ある者は、その子供の罪まで警官が見逃すという、日本人は昔から泣く子と地頭に勝たれぬ、権力崇拝家であり、さればこそ権力には盲目的に屈服し、したがって又、自らが権力を握れば、これをフリ廻して怪しまない。

私のところではノベツ停電するから、停電を何より怖れる私はガスもでず薪もないが電気コンロを使わせない。すると未明に私の家の塀を破って持って逃げる奴がある。まったく無理もなかろう。然し、塀を破られてはコッチも困るから、ガラリと窓をあけてコラと云ったら逃げること逃げること、私は朝まで起きているから、あんな乱暴な音をバリバリ、とたんに分る、慌てゝ盗む初心者にきまっている。窮すれば、ぜひもない。

然し、窮すれば是非もない、というので罪を犯すことは許されない。だから、犯人は雲を霞と逃げる。仕方がネエや、盗む方が悪いか、と云って私に食ってかゝりやしない。

けれども、電燈をとめているオカミの方では、石炭がない、水量がない、ないものは仕方がない、窮しているから是非もない。あたりまえだ、という。

米がない、ないから仕方がない、欠配だ、という。泥棒は居直らず逃げるけれども、オカミは居直る。