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Japanische Klassiker mit Furigana

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げんだいにんじゅつでん

現代忍術伝

坂口 安吾

Lesen Sie 現代忍術伝 (げんだいにんじゅつでん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.446 Zeichen · 155 Bildschirme

Aozora Bunko

オレは写真を撮りゃいゝんだ。女の子の一人二人よろしくやるだけの腕がなくッて、ヤミ屋がきいて呆れらア」

「チェッ。見ていやがれ。東京へ帰れッたッて帰るもんかよ。半平の野郎め、ギョッと言わせてくれるから」

「アッハッハ。勝手にしやがれ。しかし、仕事を忘れるな」

年のせいか、坊介は落着いていた。しかし簡単に年のせいでは済まないことを、正宗菊松は肝に銘じてもいたのである。半平や天草次郎の落ちつきは、どうだ。事に当って身命を投げうっている精励ぶりは、どうだ。そのうえ、二人の女を両手に花と、シャク/\たる余裕をも示しているとすれば、一流の奥儀をきわめた達人と云わねばならないのである。隣室でねむる筈の半平は、まだ戻っていないらしい。

半平と才蔵と、女のことでもめるとは見物じゃないか、と正宗菊松はほくそえんだ。決闘でもやらかして、奴ら、自滅するがいゝや。彼は明日の悲しさに胸がつぶれそうだったが、こう思うと、いくらか光明がさしたせいか、熟睡することができたのである。

正宗菊松は十六の年まで寝小便をたれる癖があった。色々の薬をのんだがキキメが見えず、修学旅行などはズッと欠席していたが、いッそ人中へだしたら意地ずくで何とかなるかも知れないと、両親のさとしを受けて、十六の年に悲愴な覚悟をかためて修学旅行にでた。