Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme

Aozora Bunko

「ほんとによいおべゝ」

夫人は何の失態も見出せなかったらしく、こう言って素気なく袖口の抓みを放しました。

運転手から受取って書生が差出した土産ものゝ包みに向っては「こんなことをしないでもいゝのに」と言って愈々素気なく包を女中に引渡すよう顎で書生に示しました。

わたくしは、きょう逢う人は本家の正妻、そして自分の母は妾。いくらこどもでも自然とこの間の敵対意識があって、わたくしには何か息を詰めるぎこちない感情が喉元につかえていて、夫人に向っても打ち融け兼ねていました。しかし、夫人は何も気付かないらしく、わたくしを抱えるようにして部屋の中へ誘い、

「さあ/\みなさん、おばさんが可愛がっている親類の子が来ました。名前は蝶ちゃんと言いますよ。みんな仲好く遊んであげて下さい」

わたくしを遊びの席のまん中へ割り込まして呉れました。それから成るべくわたくしに附添うようにして遊びの判らない仕方は手伝って教えて呉れたり、お不浄場へも自分で連れて行って裾を捲って呉れたり親切にして呉れます。

遊びに夢中になっていた子供たちは新入のわたくしに向ってたいした関心も払わず「君の番だよ」