Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme

Aozora Bunko

こゝでまた磊落そうに笑いました。

わたくしは、ふゝんと鼻で笑って見せ、

「もう、わたしはそんなところに滞っちゃいないのだから」

と、池上の思惑を切りすてましたが、ちょうどよい機会だと思って、

「ですがねえ、あんた、あたしが寮を出るまえ、一人の男の身の上を頼んだことを覚ていらっしゃる。それとも、あれは今度の事件でご破算なの」

すると池上はしばらく黙っていましたが、

「解消したのは結婚のことばかりだ。あとの事は僕の意志継続と共に、君と契約したものは何んでも履行するさ」

わざと難かしい言葉を使い、はたに対して照れ臭いのを紛らかしています。わたくしは透さず、

「では、お願いするわ。この葛岡さんを学園で勤めていた額のお給金で、寮の植木屋さんにでも雇ってあげて下さらない。この人いま失業で実際困っているのだから、もしそうして下さるなら、わたしもどんなに肩の荷が下りるかしれないわ」

池上は案外気さくに、

「何だ、そのくらいの強請りごとか。僕が骨折って儲けた金じゃなし、金で役に立つなら、いくらでも御用命仰せつけ下さいだが、その代価というわけじゃないが、僕が嘗て蝶ちゃんに需めた一期の望みなるものも蝶ちゃんは忘れないで欲しいな」