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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme

Aozora Bunko

に世話をされることが業腹なのかと、そのどれかであろうと思われ、それにしても斯くまで無力な身体になっていながら、まだ、わが子に毛嫌いをつける母を疎ましく思われないわけにはゆきませんでした。今更、わが子を勿体ないと言ったところで、愛想笑いをしたところで、いかにそれが寂しく憐れなものに感じられるものにせよ、やはり疎ましいものに思わずにはいられませんでした。

派出して来た看護婦は、嫌味のない機械的な女で、まめ/\しく働いて呉れ、その暇には黙って婦人雑誌の小説を読み続けています。

わたくしは、この看護婦の食事に少し気をつけてやる外、昼間、その女を寝かして置く間、母に附添って氷嚢ぐらい替えてやればよいのでした。

経過はだいぶよろしくて、意識もはっきりして熱も下って来ました。すると母は、家の中の自分の持ものゝ箪笥だの茶箪笥だの、衣桁だの、それから例の買い集めた古道具の常什物をぐるりと見廻して、安き色を現し、

「今度こそ、ほんとにあたしゃ死んじまうかと思ったよ」

それから、床の下に押込んである鍵の環を取り出し、その鍵の一つ/\をわたくしに渡して、いろ/\のものを取り出さすのでした。