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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme

Aozora Bunko

嘉六はそれでも、紋付の羽織袴の姿をして、万事わたくしを補佐します。台所方面の指図役に池上の寮から娘のおきみを呼び寄せました。おきみは女中を連れて来て、いよ/\御側室の落付がつくと共に何の悪びれたところもなく、わたくしには女同志として、しんに心から同情した悔みを述べ「若旦那も、あなたさまがなにかとお心忙しないでしょうと仰言ってゞございました」と律儀に一礼しました。妾になっても妻同様な貞操を旦那に運べる女もあるのです。葛岡が来て何かと手伝おうかと言いましたが、わたくしはそれには及ばないと言って返しました。葛岡は、そのとき、こんな場合にいう事ではないが、まあ早い方がいゝからと言って、自分も母や祖母はすっかり老い込み、一人どうしても家の事の面倒をみる女が必要なので仕方なく、勧められるまゝ詰らん女を女房に貰った。僕等はどうせ平凡に終る人間だ。だが蝶子さん、あんたには生涯力になって貰わねば自分はやっぱり立ち行かない気がするとしお/\言いました。わたくしは、どうともご勝手にと答えたのでした。

嘉六は物慣れた態度で、近所の悔み客の挨拶をしています。「こちらのおかみさんも、慾をいえば切りもありませんが食べたいものは大概食べさしたし、まあ、いゝ御往生の方で」