Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme
修業の甲斐があり、またわたしは私立大学の文科も卒業して――師匠はこれからの幇間は学問がなくちゃ駄目だといってわたしをそこへ入れた――年齢より早く売出し、少しは人気の出た若手幇間になった。そのときもう全くお座敷から離れてたゞ一個の雑俳を弄ぶ隠居に成り切ってしまっていた鯉丈は、珍らしく彼の隠居の部屋にわたしを呼んだ。「春や、学校も卒業し、世間にもだいぶ売出して来て結構だと思っている。それにつけて女の噂もちらほら耳に入るが、幇間の身分としてこれ丈けは心得て置いて貰いたい。」幇間が自分土地の商売女とは関係できないこと、もし止むなく出来ても自分土地では決して遊んではならないこと、よその土地の商売女相手に金で買われた場合や自分が金で買う場合のこと、また相惚れの場合のことなど――こんな事に対して花柳街で伝統的に仕来られている掟は最早や師匠に言われずともわたしはとっくに知っている。今更、何をいうかとわたしは手を閾外につかえて聞いている。師匠は言った「素人衆の女を相手の場合は、これも向うから金で買うような奴なら商売人同様だから何のいざこざも無い、いくらでも金をふんだくれ。