Japanische Klassiker mit Furigana
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せいぜんしんごのこと
生前身後の事
中里 介山
Lesen Sie 生前身後の事 (せいぜんしんごのこと) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.804 Zeichen · 83 Bildschirme
者共が文壇や出版界にいるのが随分おかしいことだと思っていた、余輩の目から見れば、年齢にしては幾つも違うまいが、菊池君などは学校を出たての青年文士としか思っていなかったのである、その菊池君が大いに推薦するとか何とか云って取沙汰するのはおかしいと思った、一体あの文筆の仲間には皆んなそれぞれチェーンストーアーが出来ていてうっかり庇を貸そうものなら母屋をも取ろうとする仕組みになっていることを我輩も経験上よく見抜いていた。
それに菊池君に脚色させては新聞、雑誌、出版界、劇作家連の間に設けて置く彼等文壇一味の伏兵が一時に起ってそれこそいいように母屋をまるめて了う魂胆は眼に見えるようでもある。
兎に角我輩はその席上では菊池君をおひゃらかしてしまったというわけではないが、肝胆を照らして頼むわけには行かないで、余計な事ばかり喋べり散らしたので城戸四郎君などはイライラしていたようであった、その席はそれで済んだが、後で菊池君が脚色を辞退して来てしまった、興行者側では当惑したろうが自分の方では一向当惑しなかった、気に入った脚色が出来なければ上演しないまでの事だ、先方には幾らも好脚本はある