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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうしゅうちんぶたい

甲州鎮撫隊

国枝 史郎

Lesen Sie 甲州鎮撫隊 (こうしゅうちんぶたい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.891 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

これが斬られる原因なのだが、その上に彼が溺れていた女が、どうやら敵方――つまり、長州の隠密らしいというので……」

「まあ、隠密?」

「うむ。それで、味方の動静が敵方に筒抜けになっては堪らぬと、近藤殿が涙を呑んで、わしに斬ってくれというのだ。しかし私は『細木を斬ることばかりは出来ません。あれは私の親友ですから。……もし何うしても斬ると仰せられるなら、余人にお申付け下さい』と拒絶たのじゃ。すると近藤殿は『親友に斬られて死んでこそ、細木も成仏出来るであろうから』と仰せられるのじゃ。そこで私も観念し、一夜、彼を、加茂河原へ連出し、先ず事情を話し『その女と別れろ、別れさえしたら、私が何んとか近藤殿にとりなして……』と云ったところ……」

ここで総司は眼をしばたたいた。

お力は唾を飲んだが、

「何と仰有いました?」

「別れられないと云うのだ」

「…………」

「そこで私は、では逃げてくれ、逃げて江戸へなり何処へなり行って、姿をかくしてくれと云うと、俺を卑怯者にするのかと云うのだ。……もう為方がないから、では此処で腹を切ってくれ、私が介錯するからと云うと、それでは、近藤殿から、斬れと云われたお前の役目が立つまいと云うのだ。