Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

こうしゅうちんぶたい

甲州鎮撫隊

国枝 史郎

Lesen Sie 甲州鎮撫隊 (こうしゅうちんぶたい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.891 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

「何うとは?」

「嫌いだとか、好きだとか?」

「怖い」

「怖い? まあ」

「親切な人とは思うが……何んとなく怖い!……それにわしにはお千代というものがあるのだから……」

「お切れなされたくせに」

「強いられたからじゃ。……心では……」

「心では?」

「女房と思っておる。……それでもうお力殿には今後……」

「来ないように」

「済まぬが……」

「妾は参ります。……貴郎様はお嫌いなさいましても、妾は、あなた様が好きでございますから。……それがお力という女の性でございます」

(おや?)とお力は聞耳を立てた。

池へ落ちている滝の音が、その音色を変えたからであった。

(誰かが滝に打たれているようだよ)

然う、単調に聞えていた水音が、時々滞って聞えるのであった。

(可笑しいねえ)

良人を慕って

お力が、総司の為の薬を貰って、浅草今戸の、松本良順の邸を出たのは、それから数日後の、午後のことであった。門の外に、八重桜の老木があって、ふっくりとした総のような花を揉付けるようにつけていた。お力がその下まで来た時、

「松本良順先生のお邸はこちらでございましょうか」

という、女の声が聞えた。見れば、自分の前に、旅姿の娘が立っていた。