Japanische Klassiker mit Furigana
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がひつにいきるごじゅうねん
画筆に生きる五十年
上村 松園
Lesen Sie 画筆に生きる五十年 (がひつにいきるごじゅうねん) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.936 Zeichen · 27 Bildschirme
「お二階の方にもありますからどうぞ、お上がりやしてみておくれやす」と、いう調子で、快よく見せてくれますので、これ幸いと拝見し、これは写して置きたいと思うと、
「ちょっと、写さして頂きます」といって、半日も知らぬ家に坐り込んで、写していることもありました。
当時は今のように展覧会等も度々あるというわけには参りませんので、よい絵を見る機会がなかなかありません。人からどこそこにこういうよい絵があると聞きますと、それこそ、千里も遠しとせず拝見に上がりました。また、名家の売立などにも、よいものがありますので、必ず見に参りました。博物館へはお弁当持ちで一日出かけたものです。そして必ず写生帳に写しとって来ました。お寺にはよい絵がありますので京都はもちろん奈良までよく出かけました。こうして、支那日本の古画を丹念に模写しました。
博物館などにゆくと、貫之の美しいかながきなどがありますが、またむずかしい字を巧く、くずし方などあると、絵の横に書きとって来ることがありました。これが自然手習いになったようです。ある大名の売立に行くと、美事な貫之のかながきの巻物がありましたので、一、二行うつすつもりで書き始め、とうとう巻物全部をうつし取ってしまいました。