Japanische Klassiker mit Furigana
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がひつにいきるごじゅうねん
画筆に生きる五十年
上村 松園
Lesen Sie 画筆に生きる五十年 (がひつにいきるごじゅうねん) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.936 Zeichen · 27 Bildschirme
これを六つ並べて、丁稚にこの絵の通りのものを、家から持って来てくれと頼みました。当時の文久銭は浪の模様がついておりまして、その絵は、文久銭六つで買えたものだったのです。口の回らぬところも、絵筆の方は回ったようでありまして、この意味が大人に通じ、皆に笑われたものでした。
帳場の陰で画ばかり描いている
七つで小学校に上がりました。開智小学校という小学校でした。遊放の時間にも、私は多く、室の中で石板に絵を描いていたものです。友達から、「私の石板にも絵をかいておいて頂戴」と頼まれたのを覚えております。
学校から帰ると、母から半紙をもらい、帳場に坐って、いつも絵を描いていました。母が買ってくれた江戸絵の美しい木版画を丹念に写したりしたものです。賑やかな四条通りの店ですから、お茶を買いに来るお客さんは引きも切りません。
「あすこの娘さんはよほど絵が好きと見えて、いつも絵ばかり描いてはる」と評判になっていたようです。
お茶を買いに来るお客さんの中には、いろいろの人がありました。頭が尉のような白髪のお爺さんが、私の絵の好きなことを知って、度々極彩色の桜の絵を見せてくれました。