Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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がぼう

画舫

豊島 与志雄

Lesen Sie 画舫 (がぼう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.863 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

ひたひたと、物静かな水音をたてながら、画舫は湖心の方へ出てゆきました。

やがて、陳秀梅は急に気付いたかのように、李景雲に漕ぐのを止めさして、席近くに招きました。彼女の顔には、おっとりとしたやさしい笑みが浮んでいました。

「あの翌日、なぜ来ませんでしたか。待っていましたよ。」

景雲は顔を赤らめて、つっ立っていましたが、ようやく答えました。

「御用のある時に伺うつもりでございました。」

「そう……たしか、あの時も、そういうことをいいましたね。まあ、そこへお坐りなさい。」

景雲はもじもじしていましたが、うつ向けた眼に、秀梅の小さな足先が見えますと、それを避けるように、すぐ席に腰をおろしました。

「あんたのことは、徐康からいろいろ聞いて知っています。徐康はお父さんと懇意だったそうですね。お父さんが亡くなってからも、時々徐康に逢いますか。」

「いいえ、めったに逢いません。」

「いま一人きりだそうですね。」

「はい。」

「淋しいでしょうね。」

景雲は頭を振って、初めて落着いた青年らしい微笑をしました。

「初陽台なんかへ、時々登るのですか。」

「いいえ、登りません。」

「では、元旦の朝、どうして登ったのですか。