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Japanische Klassiker mit Furigana

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うみがめ

異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二

岡本 綺堂

Lesen Sie 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 (うみがめ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.507 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

そうして、食卓にむかって手紙をかき始めたそうです。その手紙はわたくしにあてたもので、自分だけが後に残ってわたくし一人を先へ帰した言いわけが長々と書いてありました。それを書いているあいだに、不二雄さんはタオルを持って一人で風呂場へ出て行って、やがて帰って来てみると、継子さんは食卓の上に俯伏しているので、初めはなにか考えているのかと思ったのですが、どうも様子がおかしいので、声をかけても返事がない。揺すってみても正体がないので、それから大騒ぎになったのですが、継子さんはもうそれぎり蘇生らないのです。お医者の診断によると、心臓麻痺だそうで……。もっとも継子さんは前の年にも脚気になった事がありますから、やはりそれが原因になったのかも知れません。なにしろ、わたくしも呆気に取られてしまいました。いえ、それよりもわたくしをおどろかしたのは、国府津の停車場で出逢った娘のことで、あれは一体何者でしょう。不二雄さんは不意の出来事に顛倒してしまって、なかなかわたくしのあとを追いかける余裕はなかったのです。宿からも使いなどを出したことはないと言います。してみると、その娘の正体が判りません。