Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ちじんのあい

痴人の愛

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 痴人の愛 (ちじんのあい) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.399 Zeichen · 353 Bildschirme

Aozora Bunko

私がナオミにこのことを話したのは、始めて彼女を知ってから二た月ぐらい立った時分だったでしょう。その間、私は始終、暇さえあればカフエエ・ダイヤモンドへ行って、出来るだけ彼女に親しむ機会を作ったものでした。ナオミは大変活動写真が好きでしたから、公休日には私と一緒に公園の館を覗きに行ったり、その帰りにはちょっとした洋食屋だの、蕎麦屋だのへ寄ったりしました。無口な彼女はそんな場合にもいたって言葉数が少い方で、嬉しいのだかつまらないのだか、いつも大概はむっつりとしています。そのくせ私が誘うときは、決して「いや」とは云いませんでした。「ええ、行ってもいいわ」と、素直に答えて、何処へでも附いて行くのでした。

一体私をどう云う人間と思っているのか、どう云うつもりで附いて来るのか、それは分りませんでしたが、まだほんとうの子供なので、彼女は「男」と云う者に疑いの眼を向けようとしない。この「伯父さん」は好きな活動へ連れて行って、ときどき御馳走をしてくれるから、一緒に遊びに行くのだと云うだけの、極く単純な、無邪気な心持でいるのだろうと、私は想像していました。私にしたって、全く子供のお相手になり、優しい親切な「伯父さん」