Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しろいあさ

白い朝

豊島 与志雄

Lesen Sie 白い朝 (しろいあさ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.920 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

そのお母さんというのが感心で、或るデパートの裁縫部に監督助手として出勤していて、僅かの遺産でこれまで生活をしてきました。でもこれからは、息子の力にたよらなければならない状態です。息子のことをお頼みしますと、くれぐれも云って帰りましたそうです。

そういう話をしながら、駒井さん自身、いやにしんみりしています。昔のことを思い出してるのでしょうか。

駒井菊子さんが、女学校の四年生の終り頃のことです。父親が亡くなって、一家は郷里の金沢へ引上げることになりました。小さな弟や妹はとにかく、菊子さんが、あちらの女学校の五年に転校できるかどうか、それが問題になりました。東京の女学校では、五年生の転校は殆んど受付けないのです。どの方面に頼んだらよいか、思案にくれてるところに、父の友人の芝田さんが、助けの手を差伸べてくれました。そして菊子さん一人、芝田さんの家に寄食し、学費も支給してもらって、東京に残りました。学業の出来がよいので、そのまま芝田さんの家に居続けて、女子大学の英文科まで卒えました。芝田さんの奥さんが病身で、葉山の小さな家に転地してる今では、菊子さんは芝田さんの秘書みたいな地位に立ち、かたわら、芝田さんから求められるまま、英語のいろんな書物の梗概などを拵えてあげています。