Japanische Klassiker mit Furigana
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しろいみち
白い路
種田 山頭火
Lesen Sie 白い路 (しろいみち) von 種田 山頭火 (たねださんとうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.397 Zeichen · 3 Bildschirme
熟した果実がおのずから落ちるように、ほっかりと眼が覚めた。働けるだけ働いて、寝たいだけ寝た後の気分は、安らかさのうちに一味の空しさを含んでいる。……
妻はもう起きて台所をカタコト響かせている。その響が何となく寂しい。……寂しさを感じるようではいけないと思って、ガバと起きあがる。どんより曇って今にも降り出しそうだ。何だか嫌な、陰鬱な日である。凶事が落ちかかって来そうな気がして仕方がない。
急いで店の掃除をする。手と足とを出来るだけ動かす。とやかくするうちに飯の仕度が出来たので、親子三人が膳の前に並ぶ。暖かい飯の匂い、味噌汁の匂いが腹の底まで沁み込んで、不平も心配もいつとなく忘れてしまう。朝飯の前後は、私のようなものでも、いくらか善良な夫となり、慈愛ある父となる。そして世間で所謂 sweet home の雰囲気を少しばかり嗅ぐことが出来る!
今日は朝早くからお客さんが多い。店番をしながら、店頭装飾を改める。貧弱な商品を並べたり拡げたり、額椽を出したり入れたりする。自分の欠点が嫌というほど眼について腹立たしい気分になるので、気を取り直しては子と二人で、栗を焼いたり話したりする。