Japanische Klassiker mit Furigana
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しろいみち
白い路
種田 山頭火
Lesen Sie 白い路 (しろいみち) von 種田 山頭火 (たねださんとうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.397 Zeichen · 3 Bildschirme
詮方なしに駅行を止める。今日も亦、貧乏の切なさを味わせられた。――もうだいぶ慣れて、さほど痛切ではないけれど。――
厳密に論ずれば、貧乏は或る一つの罪悪であるかも知れない。しかし現在の社会制度に於ては――少くとも現在の私の境遇にあっては、それは耻ずべきことでもなければ誇るべきことでもない、不幸でもなければ幸福でもない、否、寧ろ幸福であるといえよう。私は「貧乏」によって、肉体的にさえも二つの幸福を与えられた。一つは禁酒であり、他の一つは飯を甘く食べることである。そして私は貧乏であることによって益々人間的になり得るらしく信じている。若し貧乏に哲学が在るとすれば、それは「微笑の哲学」でなければならない!
夜は早く妻に店番を譲って寝床へ這い込む。いつもの癖で、いろいろの幻影がちらつく。私の前には一筋の白い路がある、果てしなく続く一筋の白い路が、……(大正五年十一月廿七日の生活記録より)
(「層雲」大正六年一月号)