Japanische Klassiker mit Furigana
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しろくれない
白くれない
夢野 久作
Lesen Sie 白くれない (しろくれない) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.846 Zeichen · 50 Bildschirme
「ヘヘヘ、……そう仰言ればもう当ったようなもんで……」
「黙ってろ……余計な文句を云うな。ふうむ。小丸気味の地蔵帽子で、五の目の匂足が深くって……打掛疵が二つ在るのは珍らしい。よほど人を斬った刀だな。先ず新藤五の上作と行くかな……どうだい」
「……ヘイ。結構でげすが、新藤五は皆様の御鑑定の行止まりなんで……ヘエ」
「零点なのかい……ウーム。驚いたよ。お前は知っているのかい作者を……」
「ヘエ。存じております。この刀身だけの本阿弥なんで……ヘエ」
「ムウム。弱ったよ。関でもなしと……一つ直江志津と行くかナ」
「ヘエッ。恐れ入りました。二本目当り八十点……この福岡では旦那様お一人で……」
「おだてるなよ。しかし直江志津というと折紙でも附いているのかい本阿弥さん」
「ヘヘ。……それがその……折紙と申しますのはこのお書付なんで……ヘエ」
貫七爺は懐中から新聞紙に包んだ分厚い罫紙の帳面を取出した。生漉の鳥の子で四五帖分はある。大分古いものらしい。
「どこに在ったんだい。そんなものが」
「ヘエ。やはり今申しました区長さんの処に御座いましたんで……何でもその区長さんと申しますのが太閤様時代からその村の名主さんだったそうで……」