Japanische Klassiker mit Furigana
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しろばなのあさがお
白花の朝顔
泉 鏡花
Lesen Sie 白花の朝顔 (しろばなのあさがお) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.880 Zeichen · 62 Bildschirme
」
「さようなら。」
「お静かに。」
「ああ、お洲美さん。」
万一、前刻に御堂の縁で、唇を寄せたらば、恥辱に活きてはいられまい。――
「お洲美さん、全く、お庇だ。お洲美さん。」
「旦那、どうか、なさいましたか、旦那。」
「うむ。」
踏切の坂を引あげて、寛永寺横手の暗夜に、石燈籠に囲まれつつ、轍が落葉に軋んだ時、車夫が振向いた。
「婦の友だちだよ。」
「旦那。」
車夫は、藍川館まで附絡った、美しいのに遁げられた、色情狂だと思ったろう。……
「うつくしい、儚い人だよ。私の傍に居るようだ。」
「ぎゃあ。」
「ついでにおろしておくれ、山の中を巡礼がしたくなった。」
「降り出しましたぜ、旦那。」
「野宿をするのに、雨なんぞ。……あなたは濡らさない、お洲美さん。」
「わあ、大きな燈籠の中に青い顔が、ぎゃあ。」
俥を棄てた。
術をもって対すれば、俳優何するものぞ。ただしその頃は、私に台本、戯曲を綴る気があった。ふと、演出にあたって、劇中の立女形に扮するものを、路之助として、技の意見、相背き、相衝いて反する時、「ふん、おれの情婦ともしらないで。……何、人情がわかるものか。」と侮蔑されたら何とする?!……