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Japanische Klassiker mit Furigana

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しろがねのえず

白金之絵図

泉 鏡花

Lesen Sie 白金之絵図 (しろがねのえず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.356 Zeichen · 47 Bildschirme

Aozora Bunko

父爺の家主は、棄てた楊枝を惜しそうに、チョッと歯ぜせりをしながら、あとを探して、時々唾吐く。

十一

「早や遠い彼方に、右の和尚どの、形朦朧として、灰をば束ねたように見えました処、汽車が、ぐらぐらと揺れ出すにつけて、吹散った体になって消えました、と申すが、怪しいでは決してござらぬ。居所が離れ陰気な部屋の深いせいで、また寂い汽車でござったのでの。

さて、品川も大森も、海も畠も佳い月夜じゃ。ざんざと鳴るわの。蘆の葉のよい女郎、口吟む心持、一段のうちに、風はそよそよと吹く……老人、昼間息せいて、もっての外草臥れた処へ酔がとろりと出ました。寝るともなしに、うとうととしたと思えば、さて早や、ぐっすりと寝込んだて。

大船、おおふなと申す……驚破や乗越す、京へ上るわ、と慌しゅう帯を直し、棚の包を引抱いて、洋傘取るが据眼、きょろついて戸を出ました。月は晃々と露もある、停車場のたたきを歩行くのが、人におくれて我一人……

ひとつ映りまする我が影を、や、これ狐にもなれ、と思う心に連立って、あの、屋根のある階子を上る、中空に架けた高い空橋を渡り掛ける、とな、令嬢、さて、ここじゃ。