Japanische Klassiker mit Furigana
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しらがこぞう
白髪小僧
杉山 萠円
Lesen Sie 白髪小僧 (しらがこぞう) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.770 Zeichen · 194 Bildschirme
けれども姫は両親にこの事を話すと、却て心配をかけると思ったから、毎晩故意とよく眠ったふりをして我慢しながら、どうかして新しい珍らしいお話を聞く工夫はないかと、そればかり考えていた。
ところが或る日の朝の事であった。姫は昨夜も夜通しまんじりとも為なかったので、呆然しながら起き上って顔を洗い御飯を喰べて、何気なく縁側に出て庭の景色に見とれた。丁度秋の半ば頃で庭には秋の草花が露に濡れて、眼眩しい程咲き乱れていたが、姫は又もやお話の事を思い出して、吁、あの花が皆善い魔物か何かで、一ツ一ツに面白い話しを為てくれればいいものを、彼の林の中に囀っている小鳥が天人か何かで、方々飛びまわって見て来た事を話して聞かせるといいいものをと独りで詰らなく思っていると、不意に耳の傍で――
「美留女姫、美留女姫」
と奇妙な声で呼ばれたので、吃驚してふり向いた。見るとそれはつい昨日の事、美留女姫の兄様の美留矢が、明日王様に差し上げるからそれまで飼っておいてくれと云って、美留女姫に預けた一羽の赤い鸚鵡で、美留矢の家来が東の山から捕って来たものであった。美留女姫はこれを見ると淋しい笑みを浮かめて――