Japanische Klassiker mit Furigana
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しらがこぞう
白髪小僧
杉山 萠円
Lesen Sie 白髪小僧 (しらがこぞう) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.770 Zeichen · 194 Bildschirme
けれどもこの日の内に藍丸王が心から美しい、可愛らしい、珍しい、不思議だと感心したらしいものが只一ツあった。それは一羽の赤い羽子を持った鸚鵡であった。この鸚鵡は最前の紅木という総理大臣の息子で、平生王の御遊び相手として毎日宮中に来ている紅矢という児が、今日は少し加減が悪くて御機嫌伺いに参りかねます故、代りの御慰みにと云って遣したもので、王の室の真中の象牙張りの机の上に籠に入れて置いてあったが、奇妙な事にはその歌う声が昨夜夢の中で聞いた美留女姫の声にそっくりで、眼を瞑って聞いていると姫が直ぐ側に来ているように思われた。
その上にも不思議な事には、何事に依らず見た事は見たまま、聞いた事は聞いたままその場限りで綺麗に忘れて了う白髪小僧の藍丸王が、彼の美留女姫の姿や声だけははっきりとよく記憶えていたものと見えて、今しも宴会が済んで自分の室に連れられて帰ると直ぐに、この赤鸚鵡の声に耳を留めて、着物を着かえる間も待ち遠しそうに、急いで傍の銀の椅子に腰を卸すとそのまま一心にその歌に聞き惚れた。
その歌の節は云うに及ばず、文句までも昨夜の夢の美留女の読み上げた歌によく似ていた。