Japanische Klassiker mit Furigana
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すかいさんきこう
皇海山紀行
木暮 理太郎
Lesen Sie 皇海山紀行 (すかいさんきこう) von 木暮 理太郎 (こぐれりたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.720 Zeichen · 24 Bildschirme
ここまではとにかく地図の点線の道とほぼ一致した処をたどって来たに相違ないと思う。地図ではここから道が尾根の北側を廻って、今までと大差ない路跡がついている。もっとも樺や笹がかなり生えているので歩行を妨げられるが、藪の中よりはずっと楽である。しかもほとんど等高線に沿うた路で、きわめて緩徐な登りであるから、歩いていてもそれと認められないほどである。始はこの道も地図に表わせない程度に右に廻ってから、尾根に出るものと思っていたが、行けども行けども同じような路の連続で、ただ悪いことには笹が追々にひどくなって来る。ここに至て地図の道とは全然違っていることを確めたものの、もうそのまま前進するより外に仕方がない。とかくして路は岩石の露出したかなりの水量ある沢に突当って全く絶えてしまった。あたりに木を伐った痕がある。沢を横切って向う岸に移り、少し行くとまた小沢がある。それを過ぎてから山のひらを左斜に登ろうと試みたが、笹が深いので歩けない。それで沢を上ることに決めて、引返して小沢を登り始めた。百五十米も登ったろうと思う頃、沢が尽きて一の尾根に出た。自分らはこの時根利山の最高点をきわめることは断念して、国境の尾根へ出たならば上州峠の道に下って砥沢へ行こうと相談一決したので、この尾根を国境山脈と想定して、右の方へ下りはじめた。