Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
とうなん
盗難
宮本 百合子
Lesen Sie 盗難 (とうなん) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.371 Zeichen · 13 Bildschirme
その中に弟達が皆起き出して、面白半分に、
「泥棒が入ったんだって? どっから入ったの? 誰か見つけた?
「何故僕起さなかったんだい。泥助の奴なんかすっとばしてやるのになあ。
「いつ入ったの? 僕の本持ってっちゃわないだろうか。
などと口々に騒ぎ立てるので、家中はすっかり大騒動になって仕舞った。
私は、紺がすりの元禄袖の着物に赤い小帯をチョコンとしめたまま、若し何処か戸じまりに粗漏な所があって、其処からでも入られたとあっては、ほんとに余り気が知れていやだと思って、故意と閉めたままになって居る家中の戸じまりを見て廻った。
湯殿から水口から、どこの隅までもゆうべ鍵をかけた通りに釘がささり、棧が下りて、鼠のくぐったあとさえもない。
それに足跡もなければ、どの部屋にも紛失物がないので、何が何だか分らない様な心持になって仕舞った。私の部屋の彼那ぼろ雨戸でさえちゃんとして居て、中に一杯ちらかって居る紙屑も本も、玩具も、何一つとして位置さえ変って居ない。
「入るにしても、余程巧者な泥助だ」と思いながら彼方此方歩いて居ると、じきに三十形恰の人のよさそうな巡査が庭木戸の方から入って来た。