Japanische Klassiker mit Furigana
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もうもくものがたり
盲目物語
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 盲目物語 (もうもくものがたり) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.341 Zeichen · 148 Bildschirme
者もこゝろがわりがいたしまして、だん/\織田どのへ降人に出まして、味方のいきおいは日にまし弱るばかりでござります。おしろの中は、人質のおんな子供をとりこめてありますし、ほう/″\の小城から落ちてまいった侍どもがおりますし、つねよりもおおぜいの人数でござりましたから、さいしょはなか/\気が立っておりまして、「憂きも一と時うれしさも思ひさませば夢候よ」と、小唄まじりに日ごと夜ごとのせりあいをつゞけておりましたが、そのうちに、御いん居ひさまさ公の丸と長政公の丸のあいだの、中の丸をあずかっておられた浅井七郎どの、おなじく玄蕃のすけどのなどが、藤吉郎どのにないつうしまして、てきをその丸の中へ引き入れましたので、俄かにじょうちゅうが火のきえたようになりました。そのときのぶなが公のお使者がみえて申されますのに、その方と仲たがいをしたというのも元はといえば朝倉のことからだ、しかしこちらはすでに越前をきりなびけ、義景をうちとってしまったから、その方にたいしなんの意趣をもいだかぬし、又そのほうもこのうえ義理をたてるところもないであろう。しろをあけわたして立ちのくならば、えんじゃのよしみもあることだからこちらも如在には存ぜぬ、このゝち織田家のきかにぞくして忠節をぬきんでゝくれるなら、大和一国をあておこのうてもよい